以前、各モールの手数料を紹介しましたが、(記事はこちら→http://realize-ec.net/blog/21/)
「モールは費用が高い・・・自社サイトだけでまずはやってみたい!」
という方もいると思います。
今回は自社サイトを作るのにどのくらい費用がかかるのか、チェックしていきたいと思います。
■自社サイト型は5つのタイプで分けられる
各タイプの費用・特徴などをまとめてみました。(費用はあくまでも”目安”です)
ASP | オープンソース | パッケージ | フルスクラッチ方式 | クラウドEC | |
費用 | 導入費用:0〜数十万円 月額:数千円〜5万円 | 導入費用:0〜数百万円 月額:数千円〜数百万円 | 導入費用:数十万〜数千万円 月額:数万円〜数百万円 | 導入費用:1千万円以上 月額:数十万円以上 | 導入費用:数百万〜数億円 月額:数十万円 |
主な特徴 | 費用の負担も少なく、手軽にECサイトを始めたい人向け。 | プログラムのソースコードが無料で公開されており、誰でも改良・再配布が可能なソフトウェア。 サーバーの維持費用のみで運営できる。 | 開発されたソースコードを枠組みとしてサイトを構築。 提供している会社のサポートも受けられる。 | すべてゼロからの構築なので、自由に作成できる。 | クラウド上にあるサーバーを利用し、サイトのカスタマイズが可能。 提供元が管理してくれるため、常に最新のシステムを利用できる。 |
デメリット | サイトのカスタマイズ等に制限がある。 | サーバーの設置や自社に合わせたカスタマイズが必要。 | サーバーの設置や機能のカスタマイズに時間がかかる。 | 5つのタイプの中では一番費用がかかり、メンテナンスにも時間や費用がかかる。 | 元となるソフトウェアを利用してカスタマイズできるだけの専門知識・技術が必要。 |
サービス例 | ・BASE ・カラーミーショップ ・STORES など | ・EC-CUBE など | ・EC-Orange など | ・ZOZOTOWN など | ・ecbeing ・MakeShop など |
参照元:https://liskul.com/e-commerce-site-32754
サービス例を見ると、イメージしやすいかもしれませんね。
■もう少し詳しく教えて?
1.ASP
「知識はないけど、とりあえずやってみたい!」という人にはオススメです。
普段からSNSやフリマアプリ等を利用している人は、すぐにでも使い方をマスターできると思います。
ただし、他とのシステム連携ができないため、「在庫管理システムと物流システムを連携したい!」という場合は他のタイプで運営しましょう。また、サイトのカスタマイズも制限があるため、差別化を図りたい人にはあまり向きません。
こんな人におススメ:個人で運営したい人・低コストで導入したい人・とりあえずやってみたい人
2.オープンソース
無料のECシステムが提供されており、技術力があれば自由にカスタマイズやシステム連携ができます。ただ、サーバー代や保守費用がかかります。
システム自体が古くなってしまうことや、バグや大きな障害が出た場合は自社の責任になってしまいます。
リスクが高くても、費用を少しでも抑えたい人には良いかもしれません。
こんな人におススメ:低コストで導入したい人・ある程度カスタマイズして運営したい人
3.パッケージ
年商1億円以上の中・大企業の多くが導入しているかもしれません。
デザインに制限はなく、システム連携やカスタマイズが前提のECシステムです。
パッケージベンダーが開発を担当します。なので提供先からサポートが受けられるのもメリットです。
しかしこちらもシステムが古くなってしまいシステムのリニューアルが発生したり、開発費用が高額になることも。
こんな人におススメ:中~大規模のECサイトを運営したい人。
4.フルスクラッチ方式
5つのタイプの中では、最も自由にカスタマイズやシステム連携を行えます。なぜなら全くのゼロから構築するのがフルスクラッチ方式だからです。
社内に技術者やノウハウを持っている人がいないと難しいでしょう。もちろんゼロから構築するという事は、それなりの時間と費用もかかります。自社ですべてを把握したい・緊急的な対応も可能ならば良いかもしれませんが、一般的なECサイトを運営したいならおススメできません。
こんな人におススメ:資金力、技術力があり、複雑な機能を持つ大規模なECサイトを運営した人。
5.クラウドEC
クラウドサーバーにECサイトを作るため、システムが常に最新のものにアップデートされます。こちらも、カスタマイズやシステム連携が可能です。(制限がある場合もありますので、事前に確認を)
プログラムコードを開示していないので、自社で開発に関与したい場合や、プログラムを把握したい等の場合には向いていません。
こんな人におススメ:常に最新システムで運営したい人。
■まとめ
「自分の会社はどれがいいだろう?」—–費用を抑えたいからっといって、安易にASPで始めるのはおススメできません。
「個人的にECの流れを勉強したい」と言うならASPで十分ですが、一般的に在庫管理システムや物流システムと連携出来ないのは、かなりのデメリットだと思います。
誰だって良いサイトにしたい。でも資金も知識もない・・・そうゆう方は、1年目はASPで手作業でやってみる、売上が増え始めたらサイトのリニューアルも含めて他のタイプで運営していく・・・というのも1つの手です。
是非、自社の規模・資金・在庫・売上見込み等、一緒に考えてみてくださいね。